裁判官の判決例

［ワシントン 8月31日 ロイター］ - 連邦判事は木曜日、陪審が暴徒襲撃の扇動陰謀の罪で有罪判決を言い渡した後、極右プラウド・ボーイズの元指導者ジョセフ・ビッグス氏に懲役17年、共同被告のザカリー・レール氏に懲役15年の判決を下した。 2020年大統領選でのドナルド・トランプ氏の敗北を覆す試みは失敗に終わった連邦議会議事堂。

2021年1月6日の攻撃での役割を問われ、扇動共謀罪で有罪判決を受けた最初のプラウド・ボーイズであるビッグスとレールに対し、米国地方判事のティモシー・ケリーが言い渡した懲役刑は、米国の量刑ガイドラインを下回り、判決よりもはるかに低かった。連邦検察は33年と30年の懲役を求めている。

ケリー氏は木曜日、1月6日に起きた「暴力行為を最小限に抑えようとしている」わけではないと述べたが、この事件は依然として大量死傷事件と同等ではなく、より厳しい刑罰を科すことで格差が生じる可能性があると指摘した。

量刑に先立って、ビッグス被告はケリー被告と向き合い、自分の行動を謝罪し、監禁されている間自分を必要としてくれる性的暴行被害者である娘について話しながら、息を詰まらせた。

「私は群衆に誘惑されて、ただ前に進んだだけでした。 好奇心が勝ってしまったのです」とビッグスは語った。 「私はテロリストではありません。 私の心には憎しみはありません。」

一方、レールさんは陳述書を読みながら泣き崩れ、弁護士がレールさんの背中に手を当てて隣に立った。

「そのようなことに関わってしまったことを後悔しています」と彼は語った。 さらに、政治に自分の人生を奪われ、「誰が、何が重要なのかを見失った」とも付け加えた。

また、家族を失望させたことを謝罪し、ケリー氏に自宅近くの連邦刑務所に送ってもらえないかと尋ねた。

検察当局は、レール氏が公判中に弁護台に立った際に偽証を犯し、化学スプレーで警察に暴行を加えたと嘘をついた証拠に一部基づいて、レール氏への量刑勧告を算出した。

ケリーさんは「あなたはその警官にスプレーをしたのに、それについて嘘をついた」と語り、これらは「悪い事実」だと付け加えた。

1月6日の国会議事堂襲撃は、トランプ大統領が広範な不正行為の結果であると誤って主張している民主党ジョー・バイデン大統領の当選を議会が認定するのを阻止することを目的としていた。

連邦検察官ジェイソン・マッカロー氏は木曜日、「これらは非常に重大な犯罪だ」と述べた。 「将来の選挙に向けて私たちが息をひそめるのには理由があります。 ...彼らはこれを憲法上の危機の瀬戸際まで押し上げた。」

2024年にバイデン氏に挑む共和党の候補者争いでは、トランプ氏が大きくリードしている。

2020年の大統領選挙キャンペーン中の討論会の1つで、司会者から白人至上主義者を非難するよう求められたトランプ氏がプラウド・ボーイズに「下がって待機しなさい」と指示したのは有名な話だ。

[1/2]ドナルド・トランプ米大統領支持者の群衆が2021年1月6日、米ワシントンの国会議事堂を襲撃。写真は2021年1月6日撮影。ロイター/Leah Millis/ファイル写真 ライセンス権の取得

他の2人のプラウド・ボーイズ、イーサン・ノルディーンとドミニク・ペッツォーラは金曜日にケリーの前で判決を受ける予定で、グループの元会長エンリケ・タリオには9月5日に判決が言い渡される予定だ。

検察はタリオ氏に懲役33年、ノルデアン氏に懲役27年を求刑しており、両名とも扇動的な共謀罪で有罪判決を受けた。

彼らは、扇動的な陰謀では無罪となったが、他の重大な重罪では有罪判決を受けたペッツォーラ氏に20年の懲役を求めている。

検察は連邦地裁のティモシー・ケリーに対し、プラウド・ボーイズの被告5人全員にテロ強化措置を適用することに同意するよう要請したが、これにより懲役刑が約15年延長される可能性がある。

ケリー氏は木曜日、ビッグス氏とレールズの行為がテロ行為に当たることに同意したが、問題となっている行為が「誇張されている」として強化措置を適用しなかった。

同氏が課した量刑は政府の要求よりもはるかに低かったものの、それでも国会議事堂襲撃に関してはこれまでで最も厳しいものの一つとなった。